ヘルシーな知識

梅雨を快適に過ごす工夫/梅干し・梅酢で爽やかに~しあわせこよみごはん~

6月6日から夏至(2018年は6月21日)までは、二十四節気では「芒種(ぼうしゅ)」にあたります。

稲や麦などのイネ科の植物の先端にある棘のような突起がある部分のことを「芒」と言うことから、芒種とは稲や麦などの種蒔きに適した時期、という意味があります。

紫陽花が咲き、カマキリや蛍が現れ始め、梅の実が青から黄色へと色づく頃。初夏らしさから蒸し暑さを感じる時期となり、梅雨入りもする頃です。

全国各地で梅雨入りをしましたね。約1ヶ月半に及ぶ梅雨。普段と同じように生活をしているのに、梅雨の時期はなんだか体調が優れないという方がいらっしゃるのではないでしょうか。

梅雨の不調の原因は?


天候と体調には深い関係があります。湿気がムンムン、長雨でウツウツとするこの時期は、気圧が下がったり日照時間が少なくなったり、自律神経が乱れやすく、心も身体も重くなりがちです。

空気中の湿度が高いため、普段は肌から蒸発している水分がなかなか体内から出ていってくれません。

東洋医学では「湿邪(しつじゃ)」と呼ばれ、体に湿気が溜まると様々な不快な症状が表れてしまいます。例えば…

  • 体が重くだるい
  • むくむ
  • 胃腸の調子が悪い
  • やたらに眠い
  • 便秘や下痢を繰り返す
  • 頭痛がする
  • 関節が痛い

このような症状に悩まされることがないよう、梅雨を快適に過ごせるように心がけたいのが

  1. 体外へ排出する水分量を増やす
  2. 水分を取りすぎないようにする、水分の取り方や質に気をつける
  3. 身体を冷やさない
  4. 梅雨の時期におすすめの食材をとる

具体的にそれぞれを見ていきましょう。

梅雨を快適に過ごす工夫


【1. 体外へ排出する水分量を増やす】

1) 汗をかく
適度な運動をしたり、お風呂をシャワーで済まさずに湯船に浸かる等して、意識的に汗をかく機会を作って水分を体外へ排出するようにしましょう。

2) 腎臓をケアして水分代謝機能を整える
腎臓は「水分濾過工場」「水分の貯蔵庫」とも呼ばれていて、リンパ液や水分の代謝を行っています。食物から摂取した栄養を全身で使った後、濾過した不要な水分等を尿として排出します。

腎臓の働きが弱くなると水分代謝が滞り、細胞組織に水分がしみだしてむくみとなります。水分代謝が適切に行えるように、常に腎臓を整えておきたいですね。

以下にご紹介する腎臓機能を高めるケアはとても簡単なので、試していただければと思います。


① 腎臓のマッサージ
腎臓にあたる部分(背中から見て、ウエストの高さの背骨と脇腹の間に左右対称にあります。

上の図にあるオレンジ色の、豆の形に似た臓器です。)を手の平でさすったり、優しく叩いて刺激を与える。「いつもありがとう」と感謝の気持ちを込めてやってみてください。

② ねじりのポーズ
腰をねじって深く呼吸をする(腹式呼吸をゆったりと行うと腹部の内臓がマッサージされて効果的です)

ヨガの座位で行うねじりのポーズもおすすめです。

※アルダマッツェンドラアーサナ(半ねじりのポーズ)

  1. 両脚を前に伸ばして座る。骨盤を立てておく。(ダンダアーサナ=杖のポーズ)右膝を立てて外側に倒し、左足の裏を右太ももの外側に下ろす。
  2. 左手をお尻のすぐ後ろに置き、上体を左にねじる。同時に右手を真上に引き上げる。
  3. 左膝の外側を右手の肘で押すか、左膝を右手で抱えて、さらにねじりを深める。左太ももを右脇腹に近づけるようにする。吸う息で背筋を伸ばし、吐く息でねじりを深めていく。
  4. 反対も同様に行う。

3) 足を使う、足のマッサージをする
ふくらはぎは、心臓から出た血液によって、動脈の先端である毛細血管から酸素と栄養素を細胞に届け、老廃物を静脈の毛細血管から受け取って、再び心臓へ送り返す役目を担っています。

ふくらはぎの筋肉が収縮と弛緩を繰り返すことで、静脈中の血液が心臓に向かっていくのを助けます。これが、ふくらはぎが第二の心臓と言われる由縁です。

ふくらはぎの筋肉が凝り固まって血流が滞ると、血液循環が悪くなり、足がむくんだり冷えにつながり、高血圧を引き起こすこともあります。

なるべくエスカレーターやエレベーターではなく階段を使ったり、少し遠回りして歩く距離を長くするなど、足を使って足の血行を促進させるようにしましょう。

足のむくみが気になる場合は、足のマッサージを。足の指や足裏をほぐしながら、足全体を下から上へと揉みほぐします。膝の裏側や足の付け根のリンパ節もマッサージして、老廃物を排出しやすくしましょう。

片足が終わった後、もう片方の足との感覚の違いをみてから、もう片方の足に移りましょう。お風呂で行うと汗が出やすくなります。

【2. 水分を取りすぎないようにする、水分の取り方や質に気をつける】


1) 普段の水分の取り方
水分不足は、熱中症や脱水症状を起こすことがあり注意が必要ですが、取りすぎも、体内に余計な水分を溜め込んでしまいます。

むくみにつながったり、腎臓を過度に働かせ負担をかけたり、内臓の冷えにつながることになりますので気をつけたいものです。

水は一度に飲む量が多いと胃腸に負担がかかりますので、少しずつ喉を潤す程度に取りましょう。

2) 食事中の水分の取り方
食事中に取る汁物以外の水やお茶などの水分は消化液を薄めるため、消化を滞らせると言われています。

水やお茶などの水分で食物を流し込むようにしている、水やお茶がないと食事が進まない、という場合は、よく噛むことを意識してみましょう。

噛むことで唾液が出てくるのを感じることができるでしょう。唾液が出ることで消化がよくなりますし、満腹中枢が刺激されて食べすぎの予防にもなります。

食事中はなるべく水分を取らないほうがいいというものの、いきなり食事中の水分をなしにするのは難しいかもしれません。

また、子どもや高齢者の場合は、よく噛めずに食事がのどに詰まってしまうこともあります。

そのような場合は、コップ一杯程度の水を用意しておくようにしましょう。

3) 水分の質
水分の質によって、身体を冷やす性質が強いものがあります。糖分たっぷりの清涼飲料水・甘いカフェオレ・カフェイン飲料・アルコール類は極陰性と言われ、冷やす性質が強いです。

甘いものをつい取りすぎてしまうという方は、まず食事の時によく噛んでみてください。特に、ごはんをよく噛むことです。

ごはんをよく噛むと口の中で甘くなりますよね。唾液に含まれる消化酵素の働きで、米のデンプンが分解されて糖に変わるためです。

このような穀物の甘みを味わうことで体が満足し、甘いものへの欲求が少なくなります。

また、甘みのある野菜(人参・玉ねぎ・かぼちゃ・キャベツなど)を増やすことも取り入れてみていただければと思います。

日頃から野菜や豆など、食材の甘みを生かす調理法を工夫して、甘味料の使用をできるだけ控えるのがマクロビオティックの考え方です。

しかし、とても疲れている時や、仕事等のストレスや緊張でリラックスしたい時もあります。そういった陰性の力が必要な場合は、体への影響が穏やかな甘味料を利用しましょう。

マクロビオティックでは、米が原料の甘味料である甘酒や、米飴を使うことをすすめています。

※参考
甘酒で夏バテ回避!自家製「飲む点滴」で美肌を手に入れる!!

今さら聞けない甘酒〜酒粕と米麹(糀)から作られる甘酒の違い〜

おコメ由来の自然な甘さ。体にやさしい甘味料「米飴」

【3. 身体を冷やさない】

前述した腎臓は、寒さに弱い臓器です。

冷えると腎臓の機能が弱くなりやすいので、身体を冷やさないように。梅雨は雨が降ると意外と冷えたりしますし、冷房が過度にきいているところもありますので、羽織りもので対策をしたり、三つの首(首、手首、足首)や腰を冷やさない、冷たいもの(飲み物も)を取りすぎない、食べ過ぎない等、意識してみましょう。

【4. 梅雨の時期におすすめの食材をとる】

1) 乾物や海藻
旬の野菜ではなくて乾物や海藻?と意外に思われるかもしれません。乾物にはお日様の陽のエネルギーがたくさん詰まっていますので、日照時間の少ない梅雨という陰の季節にぴったりです。

雨で外出がままならない場合も、ご家庭にある乾物や海藻類があれば安心です。ビタミン・ミネラルや食物繊維も豊富。ぜひ「天日干し」の乾物、海藻類を選びましょう。

また、梅雨は眠らせていた保存食品を一掃する時季としても適しています。乾物や海藻類は、梅雨の湿気を経て夏の熱気を受けると品質が劣化しやすいためです。

ご家庭に最近出番のない乾物や海藻類はありませんか?食品整理と栄養補給を兼ねて使い切りましょう。

※切干大根、干し椎茸、車麩・板麩、高野豆腐、胡麻、豆、ワカメ、ひじき、海苔、など

2) 梅干し・梅酢


梅雨の湿気が胃腸を鈍らせるため、食欲が落ちたり、おなかの調子を崩したり、食あたりを起こしてしまう方がいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな時に取り入れていただきたいのが梅干しや梅酢です。豊富に含まれるクエン酸などの有機酸が、代謝を促進しおなかの調子を整えてくれ、疲労回復にも役立ちます。

梅干し・梅酢には殺菌力がありますので、食中毒が起こりやすい梅雨や夏場には特に頼りになる食材です。梅酢のクエン酸には、老廃物や毒素を体外に排出する力があるとも言われています。

梅干しは日本古来の伝統食品。様々な薬効があり、保存がきき、日本が誇る知恵のひとつだとつくづく思います。

昔から「朝の梅干しは一日の難逃れ」と言われ、日本の食卓に欠かせない食べ物でした。ですが、保存料や着色料などの添加物が使われていたり、甘味料や鰹節が混ざっていたりするものが売られています。

こういった梅干しには残念ながら薬効は期待できません。本当に健康に役に立つ梅干しは、無農薬の梅と自然塩のみで作られた「すっぱい」ものです。

梅酢は、梅干しを作る過程で、塩と梅を漬けた時に自然に水として出てくる梅のエキスです。どちらもマクロビオティックには欠かせない食材です。

最近は、梅干しをはじめ、梅シロップ・梅ジャム・梅酒・梅味噌・梅醤油…といった「梅しごと」を楽しまれている方が増えていますね。

収穫されたばかりの梅の、甘くなんとも爽やかな香りに包まれると幸せな気持ちになります。手塩にかけて作った梅干しの美味しさはひとしおです。ご家庭で簡単に作れますので、チャレンジされてみてはいかがでしょうか。

3) 利尿作用の高い食材
夏野菜も含まれますが、身体の熱をとって冷やす作用がありますので、梅雨が明け切るまでは火を通していただく方がいいでしょう。あるいは、生食はできるだけ消化力の高い日中に留めておきましょう。

※小豆、緑豆、冬瓜、はと麦、キュウリ、とうもろこし、など

4) 香味野菜
香味野菜の爽やかな香りとすっきりとした辛みは、ジメジメとした梅雨を爽やかにしてくれます。気の巡りをよくする効果があり、イライラやストレスを緩和する作用、また食欲不振、疲労感、汗が出にくいといった症状を改善する働きがあります。

※生姜、葱、紫蘇、香菜、茗荷、セロリ、パセリ、バジル、ペパーミントなど

梅干し・梅酢を使ったレシピ

爽やかな酸味がお口をさっぱりとさせてくれ、疲労回復効果やお腹の調子を整えてくれたりと、薬効の高い梅干しや梅酢を使ったレシピです。梅雨に取り入れたい食材を組み合わせました。

切り干し大根とふのりの梅酢和え


切り干し大根といえば煮物が定番ですが、和え物に仕立てました。パリパリとした食感をお楽しみください。

【材料(2~3人分)】

  • 切り干し大根 15g
  • ふのり 7g
  • 赤梅酢 大さじ0.5〜1程度
  • オリーブオイル 大さじ0.5
  • 紫蘇 2,3枚
  • カイワレ大根 20g

※油なしの場合は、オリーブオイルの代わりに出汁やすり胡麻を。

※梅酢の濃度によって分量を調整ください。

【作り方】
① 切り干し大根はさっと洗ってからひたひたの水(分量外)で戻し、水気をよく絞ってから長さ5センチに切る。 (戻し汁は甘みがありますので、お味噌汁や煮物にお使いください)

② ふのりはさっと洗ってから少なめの水で戻す。

③ 紫蘇は千切り、カイワレ大根は5センチに切る。

④ ボウルに①、②をほぐし入れて、梅酢・オリーブオイルを加えてよく混ざったら、③を加え全体を和える。

※ふのりの代わりに芽ひじきでも。その場合は、芽ひじきをさっと洗ってから3分ほど茹で、水気をしっかり切ってください。

かぼちゃの梅サラダ


きっとご家庭毎に、定番のお芋サラダのレシピがあると思います。

私はお芋に梅干し、という組み合わせが定番のひとつです。梅干しが入っているとはあまり気づかれません。かぼちゃ以外に、里芋・長芋・じゃがいも・さつまいもも合います。

今回はナッツやインゲンを入れて食感を楽しめるようにしていますが、お芋と玉ねぎだけでもシンプルで飽きのこない味わいです。パンにつけたり、サラダ菜に巻いたりしても。

【材料(2〜3人分)】

  • かぼちゃ 1/8個
  • 玉ねぎ 1/4個
  • インゲン 3本
  • カシューナッツ 大さじ1
  • 梅干し 1個
  • 白練り胡麻 小さじ1〜2

【作り方】
① かぼちゃは一口大に切り、塩少々(分量外)をして竹串がすっと通るまで蒸す。温かいうちにマッシュする。

② 玉ねぎは繊維に垂直に薄切り。塩少々(分量外)をしてしばらく置いて水分が出てきたら、水気をよく絞る。(玉ねぎの辛みが気になる場合は、水分が出てきたら水に晒してからよく絞る)

③ インゲンは茹でるか蒸して、長さ1センチに切る。カシューナッツは軽くローストして、1センチ程度の粗刻みにする。

④ 梅干しは種を外し、包丁で細かくして、白練り胡麻とよく合わせ、かぼちゃが温かいうちに①に加える。②を加え、全体をよくなじませる。さらに③を加えて全体を混ぜあわせる。

梅干しとふのりのお吸い物


以前ご紹介しておりますが、この時期にぴったりなので再掲載いたします。

【材料(2人分)】

  • 梅干し 大きめ1つ
  • ふのり ふたつまみ
  • 出汁 300cc
  • 醤油 適宜

【作り方】
① お椀に種を外してつぶした梅干し半個と、さっと洗い水けを切ったふのりを入れ、温めた出汁を注ぐ。醤油を二、三滴垂らしていただく。

※ふのりの代わりにとろろ昆布でも。

梅雨が明けると一気に暑くなり、身体を緩め暑さを凌ぐための陰性飲食や陰性環境(エアコン)が増え、内臓が想像以上に冷えに晒されたり、外と内の気温差で体力を奪われたりと、バテやすくなります。

夏の手前の梅雨をうまく過ごして、心身共に元気な状態で夏本番を迎えたいですね。

次回の応用レシピでは、玉ねぎとトマトの梅酢マリネをご紹介いたします。梅雨の重だるさを吹き飛ばし身体をすっきりさせる爽やかな一品です。

【大好評のベジレシピ一覧はこちら】
https://style.vegewel.com/ja/category/recipe/

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五十嵐有希

五十嵐有希

投稿者の記事一覧

リマクッキングスクール師範科修了
KIJ レベル1修了
一般社団法人内臓マッサージ協会認定セルフチネイザン講師、チネイザンマスターコース修了、カッサセラピスト
全米ヨガアライアンス200時間修了
Under the light認定ヨガインストラクター
経絡YOGA指導者

ヨガを通してマクロビオティックに出会う。食が体だけでなく心もつくることを実感し自然に寄り添う生き方や日本の伝統的な文化を大切にしたいと思うようになる。脱ステロイドによる皮膚炎を克服し、マクロビオティックを学ぶ中でチネイザン(氣内臓)に出会い、内臓へのアプローチで心身の安定や人生の巡りが良くなることを実感。対個人のチネイザン施術やセルフチネイザンを伝えるワークショップを通して幸腹(こうふく)を分かち合う活動を行っている。ヨガの指導、マクロビオティック普及を目的としたResetプロジェクトのメンバーとしても活動中。

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