里山十帖に息吹を吹き込むのは、日本文化に添った新しいアイディアとクリエイター≪後編≫【Vegewel特典】

更新日:2019/02/01 公開日:2017/12/13

前編では、里山十帖の野菜を中心にした美しい料理を、写真とともにご紹介いたしましたが、後編ではその他の料理、そしてメディアでいつも上位にランキングされる、魅力あるお宿施設の紹介をしていきます。

また、フードクリエーターの北崎さん・桑木野さんの、里山十帖の料理への思いも伺うことができました。

お米を中心に、お食事に重点を置きつつ、訪れる人が心地良く色々な事を体験できるように提案するお宿の考え方や気持ちが伝わって来ます!

≪前編≫Vegewel初 お宿のご紹介! おばあちゃんに教えてもらったような、懐かしい雪国の料理を上品に美しくクリエイト。それが今注目の宿「里山十帖」の料理。

里山十帖では日本の文化に寄り添ってイベントを企画しています。イベントごとにフードクリエーターが考えるテーブルアレンジは圧巻!

宿のメインダイニングの名前は「早苗饗(さなぶり)」。かつて村人総出で行う田植えが終わった後に、手伝ってくれた人々に心ばかりのご馳走を振る舞い、豊作を祈る饗宴のことをそう呼びました。

早苗饗ではお食事以外に数々のイベントも行われます。

イベントごとにセッティングされるテーブルのお料理や季節を感じさせるアレンジはとても美しく、お客様を楽しませてくれます。


こちらは稲刈りのイベント「刈り上げ」の時に振る舞われたご馳走。

里山十帖では、小さなお子様の宿泊をお断りしていますが、このイベントは大人も子供も一緒に参加することができます。

稲刈り後、はらぺこになってこの「刈り上げ」のご馳走をいただきます。

里山十帖ではイベントとして毎年田植えと稲刈りを行っており、お宿とお米は切っても切れない関係と言えます。

お子さんも大満足のイベント。お米を育て収穫し食事を食べられる。これが食育ですね!


つい先日行われた「Kolmikko ニットカフェ」(コルミッコニットカフェ)。

北欧の妖精をニットの編みぐるみで作り、その売り上げ金を東日本震災の被災地に寄付します。

15センチ前後のかわいい妖精 Kolmikko!

ニットカフェという事で、先生に編み方を教えて頂きながら、お宿が用意した自家製スイーツ、ハーブティーやホットドリンクを頂きます。チャリティーもでき、心もお腹も温まるほっこりイベントです。


宿泊はせず、イベントと食事のみの参加も可能です。

野菜以外にもご紹介しないのは勿体ないものが。新潟は日本海の恩恵も、良質のお肉もあるのです。

里山十帖の食事の主役は、前編でたっぷり紹介した地元の旬の野菜達。


しかし、この地は、良質な魚やお肉も豊富。野菜だけではなく、それらの食材を地産地消で賄っているのもまた、里山十帖の特徴です。
少しだけご紹介していきます。

~この時期のおすすめ~


これからの時期はなんと言ってもこちら。

雪の中で熟成させた天然のぶり。しゃぶしゃぶでいただく料理ですが、あまりの美味しさに生で半分、残りをしゃぶしゃぶになさる方がほとんどだそうです。

雪中熟成のぶりは変色をせず旨味だけが増し、やみつきになる方の多い逸品。


最高級のズワイガニは、新潟の港に足繁く通いやっと仕入れ可能になったとか。ズワイガニが取れるのは鳥取から富山にかけてと思われる方が多いのですが、新潟でも少量ですが水揚げがあります。

しかも新潟のズワイガニはリーズナブル。お値段安く美味しくお楽しみいただけます。

ぶりとズワイガニは3月中旬までの期間限定。ぶりはできるだけ早いご予約を、カニは3日前までにご予約ください。ご提供ができない場合もありますので事前のご確認が必要です。

~一年を通して~


大地の芸術祭でも名の知れた妻有(つまり)は、妻有ポークが名産です。


新潟和牛イチボのローストビーフ。

里山十帖の食事には2つのコースがあります。

少しずつお肉やお魚が入るコース「里山十帖」¥12,800(税抜)。

たくさんは召し上がらない方向けに量の少ないお野菜中心のコース「早乙女」¥9,800(税抜)。

事前予約でベジタリアンやビーガン対応が可能。お肉をたくさん食べたい方は、オプションメニューもありますので、ご自身のコンディションに合わせてぜひ楽しんでください。

お食事についての詳しい内容はホームページをご覧頂くか、直接お宿にお問い合わせ下さい。

【里山十帖ホームページ】
http://www.satoyama-jujo.com/

~食の最後は御節!~

里山十帖の師走は大わらわ。全て手作りの御節作りがあるからです。

こちらは一部に魚介・肉・卵を使用しておりビーガン・ベジタリアン対応の献立ではありませんが、全て無添加の材料、調味料で調理。年々注文が増えているこだわりの御節です。

どのお重も一品づつ丁寧に作ってありますが、特に三の重はスイーツづくし!


【おせち献立】
・一の重
新潟の鮭尽くし・祝の肴・新潟郷土の味 他
・二の重
なます・ブリ味噌幽庵漬け・煮〆・新潟産の肉料理(別途かぶら寿司付き)他
・三の重
無農薬の果物や木の実を使った焼き菓子・マクロビクッキーなどスイーツ尽くし。

【里山十帖手作り御節】
¥36,800(税抜・送料別)
注文は12月中旬まで。数量限定です。

詳細はホームページをご覧ください。

順風満帆に進んでいたそれぞれの仕事を辞めてこの地に移り住んだ、フードクリエイターの目指す事。

フードクリエイターのお二方に食に対する思いを、コメントして頂きました。


北崎 祐さん

ミシュランガイド関西三ッ星店「吉泉」で修業を重ね、吉泉のほかくずし割烹で一世を風靡した「枝魯枝魯」(ギロギロ)の系列店で料理長をつとめた北崎さん。

数々の経歴を重ね自身でも金沢にお店を持っていたものの、繁盛していた自身の店を閉めてまで、里山十帖に。その理由は「野菜料理で勝負したいから」でした。

「里山十帖がある新潟、南魚沼と聞いて『あっ、あそこね!』と明確なイメージ を持っている方は、他の観光地と比べても多くはないと思います。

実際に里山十帖に 来ていただけた方には是非、その日お出しした料理とともにその景色、その空気、その温度感、そこに聞こえる音を思い出していただきたい!

里山十帖では、キッチンスタッフが食事前のお散歩ツアーをご案内していますが、そのときから食事はスタートしています。

鳥の声を聞き、遠くの山を眺め、その麓に湧く豊かな水を想い、落ち葉を踏みしめ文字通り道草する。ふと立ち止まったところにテーブルがあり、食事が始まる…。

そこで滋味あふれる力強い野菜たちと自慢のコシヒカリを味わいながら、豊かな大地の広がりと世界有数の豪雪地帯にかくも長き間育まれてきた食文化の深みに、少しでも思いを馳せていただけたならこれが最高のよろこびです。」


桑木野恵子さん

エステサロンに就職後、オーストラリアとスリランカでアーユルヴェーダを習得。

その後東京のビーガン料理店でシェフを務めていましたが、この地の魅力に賭けて南魚沼に移住。スパイス料理を得意とし、ヨガのインストラクターでもあります。

「縄文時代から連綿と続く食文化。食は都会にもたくさんありますが、ここまで豊かな場所は世界にも類を見ないと思います。

自然の恵みの全てが食につながっている。仕込みのタイミングを逃すと次は来年という、スパンが年単位の自然との共存は気が抜けません。

食の文化的な背景を知り「進化」より「深化」と言う確信が生まれました。

日々模索中ですが、「地味だけど滋味」、ここでしか食べられないものをお出ししようという思いでいます。

時間の積み重ねの中で自分たちが作った料理に、お客様から笑がこぼれる瞬間!こんな時に仕事のやりがいを感じます。

自分が喜んでいないとおいしいものは作れないと感じているので、自分のワクワクがやりがいのバロメーター。食を通じて世界を繋げたいと言う思いがあります。」

お二人に共通しているのが、地元に根付いた食文化と、この魚沼の自然の豊かさに魅せられた気持ち。

この土地で暮らせば、四季折々の自然と共存する事の大切さやありがたさを、食を通じ教えてもらえる。そんな気持ちになりますね。

2014年5月に宿をオープン。新たなインタラクティブ・メディアの枠組みをつくること!それが「自遊人」の思い。

ここからはお宿をご紹介いたします。

到着するとお客様をお迎えするのは重厚な扉。ワクワク感が高まります。


左右に開いた扉からもう1枚の格子が開くと、大きな小槌がお出迎え!

天井から下がるライトの先を辿ると、時代を感じる素晴らしい梁が目に入ります。築150年の豪雪に耐えてきた梁は、釘を一切使わず組み上げています。

館内は素足がおすすめ。木の床の感触を味わえます!

夏はひんやりとした床の感触が心地よく、冬は床暖房でもないのに徹底した断熱のおかげでほんのりと温かく感じるのです。


ウェルカムサービスではこの日、酒粕のチーズケーキが。これがまた美味しい!ビーガンの方は予約時に一言お伝えいただくと、別のメニューで対応可能。


客室は近代的。家具や寝具も国内外の一流どころを完備しています。

写真はメゾネットタイプの一番広いお部屋。露天風呂付きで二階が寝室になっています。


快眠間違いなしの寝具類。二階にもテラスがあり開放感のある寝室です。部屋着も肌触りの良いオーガニック素材でご用意。

寝具や、椅子などの家具は購入も可能。購入された価格により宿の宿泊料がお安くなる特典もあります。


リビングとベッドが一緒のタイプのお部屋。最近ではお一人様も。

人里離れた里山十帖ですが、ネット環境も充実。連泊してデトックス・リフレッシュしつつも仕事もできてしまう環境、、、

ゆったり自分リセットの時間を過ごすには、最高のシチュエーションですね。


湯処「天の川」。2つある露天風呂の1つです。周りに光が無いので、満天の星空を独占。(男女で入れ替制)


これからのシーズンは白銀の世界を眺めながらの湯浴みが楽しめます。

ライターが取材した時はまだ紅葉が残っていましたが、今は雪を被った山々が望めます。

アクティビティも充実。これからは、なんと言っても世界に誇る豪雪を楽しんで!


雪が降れば一晩でもうこの通り。スノーシューを履いて、裏山にちょっと入れば銀世界が広がります。

この豪雪を求め、海外のお客様も最近は多くいらっしゃるとか。


除雪機能がしっかりしているので、一般道は意外なほどスムーズ。

しかし一歩入ればこの通り。日々の雪かきはスタッフにはまさにエクササイズ!


幻想的なかまくら。雪の降雪によってはかまくらバーができたり、かまくらの中でのお茶会なんていう粋なイベントもあります。


宿泊以外にもたくさんのイベントを企画提案している里山十帖。どのような企画で驚きや感動をアレンジされるのか、これからも楽しみです。

まだまだ語り尽くせないほどの魅力があるお宿。

里山で貴方の為の時間を過ごしに訪れてみては?

きっと日常生活から解き放たれた、数々の経験ができるのではないでしょうか。

十の物語の残りのお話はホームページに詳しく載っています。

とても読みがいのある記事ですのでご覧になってください。

Vegewel特典

ご宿泊ご予約時に「Vegewelを見た!」と伝えていただくと、ご宿泊者ご優待特典としまして、ライフスタイルショップ「THEMA」のお土産をプレゼント。

※2月末までのご予約になります。比較的平日は予約が取りやすいそうです。

「THEMA」では、お宿で使われた寝具・チェア等の家具類や、実際にお食事で提供しているお米、ご飯を炊くときの土鍋など、食品を含む物販を扱っていますのでぜひご覧になってください。

「里山十帖」
住所:新潟県南魚沼市大沢1209-6
Tel:025-783-6777
http://www.satoyama-jujo.com/

※記事の内容は取材時点のものであり、変更される可能性があります。来店時には、あらかじめお店にお問い合わせいただくことをお勧めします。

Vegewelでレストラン検索


Vegewelは、ベジタリアン・オーガニック・グルテンフリーなど、あなたの食のライフスタイルに合わせてレストランを検索できるWebサイトです。

食の制限に関係なく、みんなで楽しく食事を囲める環境を日本に創るために、サービスを運営しています。

日本語と英語に対応、ヘルシーなレストランが1000店以上掲載されていますので、ぜひご利用ください!

Kaoru

Kaoru

新潟で有機野菜・無農薬野菜を作る友人を訪問するうちに、体に良いものを美味しくいただけるようにと、ナチュラルフードコーディネーターを取得。東京以外にもたくさん有るベジに関する情報をお届けするべく、猛勉強中。