インタビュー

「味噌」の魅力を知る! 藤井まり先生による、お味噌でフルコース精進料理教室 Shojin Style Cooking Class MISO de full course!!

一汁三菜、日本の食卓に欠かせなかった味噌汁。

日本人の知恵から生み出された味噌。味噌はその健康や美容効果だけでなく、発酵で作り出される深い味わいや旨味・香りも魅力。

海外のシェフたちも注目し、料理の味付けやスイーツの隠し味など、幅広く使える注目食材です。


精進料理研究家の藤井まり先生による日本語と英語の二か国語での料理教室「味噌でフルコース」。

去るお天気のよい日曜日に、鎌倉市農協連即売所・俗称レンバイにほど近い「SUGATA Kamakura」で開催されました。

この道30年、多数の著書を出版され、国内外で活躍されているまり先生は、フランス・ドイツ・イギリス・ロンドン・イタリアなど、15か国以上で精進料理紹介イベントに参加し、海外に日本の伝統文化と精進料理を伝えています。

日本食のベースとなる味噌・醤油などの調味料と豆腐や豆・海藻・こんにゃく・ゴマや旬の野菜を使った、シンプルでありながらもバラエティに富んだ素晴らしい和食・精進料理。

いつ、何度食べても食べ飽きず、そして身体も心もほっとするお料理です。

精進料理は、ヴィーガン(菜食主義)や五葷抜きのオリエンタルヴィーガン・ハラールの方はもちろん、ダイエットしたい人や健康的に野菜料理のレパートリーを増やしたい方にもお勧めできるものです。


今回の講座の内容は、海外の人に喜ばれる味噌のアレンジ。

世界でも注目される日本の伝統調味料の「味噌」は、大豆・麹・塩で作る天然調味料です。

食品保存の知恵の産物である発酵食品の一つである味噌。

味噌の特長は、完全発酵する手前の段階でいただくために、たんぱく質がアミノ酸まで分解するまでの中間成分である「ペプチド」が多く含まれており、大豆をそのままろ過することなく丸ごと摂取できます。

味噌は健康効果として、血圧降下作用だけでなく抗がん作用が認められており、国立がん研究センターが胃がんや乳がんのリスクを低下させるとも公表しています。

一口に味噌といっても、気候風土や食文化の違いから、日本各地で実に様々な味噌があります。

米味噌、豆味噌(赤味噌)、麦味噌、八丁味噌、白味噌、信州味噌、仙台味噌などなど。

麹を米・麦・大豆など何で作るかや製法や熟成期間の違いで個性を生み出しています。

日本人には身近な味噌ですが、近年は食の欧米化が進み、朝食にごはんと味噌汁をいただく食卓から、パンとコーヒーやシリアルといった洋食への変化が顕著で、味噌の消費は減少の一途です。

今回の講座は、味噌の素晴らしさを再認識し、海外の方には味噌の奥深さやバリエーションの幅広い美味しさを知ってもらいたい、と企画されました。

遠くは島根から近郊の方まで、老若男女・多国籍な幅広い方々が参加されていました。

身近にある味噌の魅力を知る~シンプルでおいしい秘伝のレシピも公開!!

読者のために、誰でも簡単にできる秘伝のレシピを公開させていただきます!

まずは味噌の味比べ


信州みそ・仙台みそ・八丁味噌・西京味噌・そして、亀時間さんの3年物の味噌・7年ものの味噌の、計6種類の味比べからスタート。それぞれの味の好みや感じ方も違います。

※「亀時間」とは、鎌倉の古民家ゲストハウスとカフェで、当日参加されたオーナーさんは長きにわたり味噌づくりワークショップを開催されています。


次は、4種の味噌に漬けたにんじんの味噌漬け、豆腐の味噌漬けの味比べ。

どれも甲乙つけがたい美味しさですが、それぞれに個性があり、好みも分かれます。

作り方は簡単。味噌とみりんを混ぜたものに1日~2日漬けておくだけ。

なめみそ

赤味噌・白味噌を各大さじ1、みりん大さじ1(ハラルの方には砂糖を使う)を合わせ、焼いたしし唐にかけます。

ピーナッツを使ったサラダディップ


刻んだピーナッツ大さじ2をすり鉢で細かくし、味噌大さじ1、メイプルシロップ大さじ2、レモン汁大さじ2、ごま油大さじ2、酢大さじ2を混ぜ合わせる。

酢味噌

白味噌大さじ2とみりん大さじ2、酢大さじ1を混ぜ合わせるだけ。わかめとキュウリにかけていただきます。

胡桃味噌ドレッシング


胡桃60gをすり鉢で当たり、味噌小さじ2、みりん大さじ2、醤油小さじ2、オリーブオイル大さじ2、酢大さじ2を混ぜ合わせます。茹でたアスパラと人参に熱いうちにレモン汁をかけて、和えていただきます。

唐辛子味噌


一口大に切ったじゃがいもを固めに茹で、フライパンにごま油を熱して小口切りの唐辛子を炒め、じゃがいもを入れ、醤油小さじ2、味噌大さじ2、みりん大さじ2、昆布だしを少々入れて炒めます。

ピーナッツバター味噌


ピーナッツバター大さじ6、味噌小さじ2、レモン汁大さじ3、みりん大さじ2を混ぜ、ごま油で焼いたかぼちゃにかけていただきます。

ごま味噌


フライパンにごま油を熱し、2~3㎝にカットしたパプリカをいれて炒め、黒ねりごま大さじ2、味噌大さじ1、昆布だし大さじ3、みりん大さじ2を溶いておいたものを入れて味付けに。

トマト味噌


トマトをさいの目にカットして、同量の味噌と混ぜるだけ。焼いた茄子にかけて。 茄子は世界の人が一番好きな野菜なんですって!

豆乳味噌スープ


昆布をたっぷり入れた出汁を、豆乳と薄口しょうゆと味噌で味つけした味噌スープ。マイルドで海外の方にも大人気。

メイプルシロップ味噌


デザートは、白玉団子にからめたみたらし団子風。味噌とメイプルシロップを合わせただけなのに、簡単でおいしくヘルシーなデザートに。白味噌も仙台味噌もどちらも合う!


お料理はバイキング形式で、それぞれの皿にとりわけていただきます。和気あいあい、楽しい交流に盛り上がりました。

こんなに簡単でシンプルな材料で、おいしくて大満足です。

なんてことない、けれども素材が生かされて幸せな気持ちになれるお料理。参加者の男性は、「これから帰って毎日1レシピずつ作れる」と話されていました。


お日様のような場を明るくする笑顔で、気さくに誰もに話しかけてくださる素敵な藤井まり先生。お料理が初めての男性や外国人にも、丁寧にレクチャーされていました。

そんなまり先生にお話をお聞きしました。


精進料理で大切にすることを教えてください

「精進料理では一物全体、無駄なく全部を頂くことを大切にします。

野菜もいのちであり、大根であれば皮も葉っぱも頂くことが”命”を無駄にしない、つまり殺生しないと考えられています。

そして旬を大切にします。旬のものには、その季節に必要な滋養があり美味しい。食べると心身が満たされて元気になります。 」

旬の野菜を使うと同じ野菜ばかりが続くこともあります。

そんな時は、五味・五色・五法を使って味付け・調理法・盛り付けの工夫をし、バリエーションをつけるのだそうです。

五味・・・酸味・甘味・辛味・苦味・鹹味
五色・・・青(緑)・赤・黄・白・黒(紫)
五法・・・生・煮る・蒸す・焼く・揚げる

時短・レンチンが流行っていますが、どう思われますか?

「”手間暇が味のうち”、手作りの大切さを伝えていきたいと思っています。

今や2~3人に1人が癌になると言われています。これは食べ物・ストレスなどが影響していますが、手作りのいいものを食べれば病気になりづらいと思っています。

動物は賢いのよ。冬眠から醒めて真っ先に水を飲んでよもぎを食べているし、悪いものは絶対食べないから見てごらんなさい。動物を見習わなくっちゃ!」

元氣で明るい笑顔、実は前々日にイタリアから帰国したばかりとは思えないパワフルさで、稲村ケ崎からバイクで来られたというまり先生。

講座の間におっしゃられた「いいものを食べればいい発想が生まれるのよ」という言葉に重みを感じました。


藤井まり先生プロフィール
北海道出身・鎌倉在住。1947年生まれ。早稲田大学出身。夫である故・藤井宗哲氏とともに鎌倉・稲村ガ崎にて精進料理塾『禅味会』の指導にあたる。中国・北京に留学し薬膳・中国精進料理を研究。フランス・アメリカ・フランス・イギリス・マレーシア・韓国や日本各地で講師を務める傍ら、「心と食の問題」をライフワークとし活躍する。また近年『健康と心と美』は同じものであることを提唱。心が元気なら美しくいられること、体が健康なら心も健やかである、そのために日常を大切にしていくことを若い世代に伝えている。
鎌倉不識庵
http://kamakurafushikian.com/

米と大豆は日本人の食の基本

精進料理は、身体に例えれば骨格。基本でありながら基盤となるもので引き算の料理だそう。

塩・味噌・醤油・みりん・酒といった伝統製法の発酵調味料を使い、素材の甘みや美味しさを引き出す調理法で作り、砂糖や化学調味料を使うことはしません。

そんなお料理をいただくと、素朴で懐かしく、私たち日本人の魂にすり込まれた味を思い出すことができるに違いありません。

コンビニやファストフードが増え続けるこの時代にこそ、自然と恵みに感謝し、心身を和ませる精進料理は世界中に必要とされるものかもしれません。

武道や茶道など日本文化体験が人気の今、サスティナブルでエコな精進料理や禅の心はますます世界に注目されていくことでしょう。

まり先生には、これからもお元気で和食の素晴らしさと美学、お作法を世界に発信していてっていただきたいと心から思います。

人とのつながりと交流を大切に


今回のイベントを主催したアトリエ・カフェ鎌倉は、日本とフランスをはじめとした海外の方々との懸け橋となり「食とコミュニケーション」をテーマに国境を超えた様々な催しを企画しています。

オーガナイザーである角井尚子さんはフランス暮らしが長かったため、国内外の方との交流や人のつながりをとても大切にされているそう。


角井さんは日本をフランス語で紹介する「IDEES JAPON」という冊子を作り、日本についての様々な情報をフランスで紹介しています。

IDEES JAPON
https://www.ideesjapon.com/

4/8には原宿で、「アトリエレストラン」というイベントを開催します。

英語とフランス語で通訳を入れた、2回に分けてのレストラン形式。デモを交えて精進丼などの料理をコースで提供する食事会・懇親会です。

6月にはパリで豆腐フルコースのイベントを開催予定です。ぜひ、「アトリエ・カフェ鎌倉」で検索し、イベントへ足を運んでみてくださいね。

※会場の「SUGATA kamakura」はココロ・カラダ・ショクジの3つのバランスを整え、健康でいきいきした生活のサポートをするスタジオ併設のカフェ&レンタルスペースです。

ヨガ・ピラティス・各種セラピーのワークショップをはじめ、からだにやさしい料理教室を開催しています。店内では自然食品などの物販もありますよ。

【SUGATA kamakura】
http://www.sugata.co.jp/studios/kamakura

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ヘルシーなレストランを検索

Vegewelではレストランを検索できることをご存知ですか?

オーガニックやグルテンフリー、ベジタリアンといったヘルシーな切り口でお店を探せますので、ぜひお試しください!
検索はこちら→https://vegewel.com/ja/

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Miyumi Chiba

Miyumi Chiba

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KIJ公認マクロビオティックアドバイザー
フードコーディネーター
食育インストラクター
食空間コーディネーター
沖ヨガ系ファミリーヨガインストラクターコース修了
豆腐&ビューティライフアドバイザー

マクロビオティックやヨガ、自然療法を学ぶ中、食べ方を変えれば心身や人生も変わることを実感する。

気候風土に寄り添った日本の穀菜食中心の食文化を現代にマッチした形で野菜や穀物を日常にもっと楽しく取り入れることを伝えるべく、ベジフード×ヘルスデザイナーとしてオリジナリティ溢れる楽しいベジフードの提案・提供や、心身健康でみんなが笑顔になるよう様々な発信や企画、食育活動をしている。

また、自身の長年の外資系企業での経験から、国際都市として普及を急務とする健康・環境・インバウンドのための選択肢としてのベジタリアン・フードに着目し、2013年にどこのレストランでもベジタリアン対応をと掲げ「Tokyo Smile Veggies」を立ち上げる。

2016年より「Vegewel」プロデューサーとしても活動中。

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