ハラール・ベジタリアンカフェ以外にも食の取組みを。セカイカフェ(SEKAI CAFE)【押上・浅草】≪後編≫

更新日:2019/02/01 公開日:2017/04/11

浅草、押上の2店舗を展開する「セカイカフェ」。ハラール・ベジタリアン・ビーガン(ヴィーガン)に対応できる貴重なお店です。

運営元の株式会社日本SI研究所の芝山さんに様々なお話を伺っているインタビューもいよいよ最終回。

後編では、セカイカフェのお話から少し離れて、芝山さんが力を入れていた台東区とのインバウンド(外国人対応)への取り組み、じわじわと販売先を広げている「侍ラーメン」についてお伺いしました!

≪前編≫ビーガンもハラールも!食のバリアフリーを目指す、セカイカフェ

≪中編≫IT企業がハラール・ベジタリアンカフェを運営!セカイカフェ

押上店の場所や詳細な情報はこちらから。
浅草店の場所や詳細な情報はこちらから。

台東区とのインバウンドへの取り組み。


日本SI研究所のインバウンド事業部では、カフェやケータリング事業の他に、自治体と協力し、食のインバウンド対応への取り組みも行っています。

台東区は、様々な訪日観光客を誘致している中、今後飛躍的に伸びていくだろう東南アジアからの観光客に対して、先進的な施策を行っている自治体です。

浅草や上野など、観光客が多く訪れるエリアの台東区。ハラール対応を導入した店舗には、助成金を給付する施策を打ち出したり、ムスリム向け飲食店マップとして、【ムスリムおもてなしマップin台東区】を制作することとなり、民間企業として協力していたのが芝山さんです。

「最初は、助成金がない中、ハラールメディアジャパンと一緒に制作していたマップの掲載店舗は3店程度(ケバブ、カレー屋を除く)でした。しかし、助成金や実践勉強会の効果などもあり、掲載店舗はその後1年で20店まで増えたんです。」


日本に到着して、まず浅草に来るという外国人観光客は多く、台東区のムスリムおもてなしマップは空港など、台東区外の観光案内所などでも配布されているそう。台東区と芝山さんのような民間企業の人達が力を合わせ、ハラール対応のお店はまだまだ増え続けています。

このように、食のバリアフリーに取り組む自治体は少しずつ増えています。ベジタリアン、ヴィーガン向けの対策も、今後もっと増えてくるかもしれません。期待したいですね!

ハラール、ビーガンどちらにもOKの「侍ラーメン」!


日本SI研究所では、訪日観光客向けのお土産販売も行っています。その中でも一番人気は、「侍ラーメン」。

パッケージは外国人受けしそうな「侍」の文字と、金の箱には刀のイラスト。

お土産用の商品は、セカイカフェやラオックスの一部店舗で販売しています。ムスリム向けのお土産として、売上は好調なんだとか。

「侍ラーメンは、化学調味料なし、動物性素材なし、アルコールなしのムスリム、ヴィーガンどちらにも安心して食べていただけるラーメンで、今後はグルテンフリーに対応したものも展開予定です。海外出店も決まっています。」

今年は、生麺タイプの業務用を展開予定です。ハラール、ヴィーガンへの対応がわからず困っている店舗に、「侍ラーメンを導入すれば解決するよ!」とおすすめして、全国47都道府県に広げることを目標にされているそうです。

Vegewel Styleでは、近日中に侍ラーメンへの取材も予定しています!記事の公開をお楽しみに!

ハラール、ビーガンを知り、食事に気を使うようになった。


芝山さんは、ハラールやベジタリアン、ヴィーガンなどの知識を増やす中で、自身の食生活にも変化が出たと言います。

「身体に良くないものがわかってきたのもあり、食生活に気をつけるようになりました。コンビニに行ったら、商品の裏面はチェックするようになりましたね(笑)。自分で体調管理ができるようになったと思います。」

今では、商品に表示されている内容から、入っている化学調味料もわかるようになったという芝山さん。自身が気をつけるようになったからこそ、お店で提供するものも安心、安全なものを選ぶよう意識していると言います。

食のバリアフリーと言えば、真っ先に「セカイカフェ」を思い浮かべて欲しい!


最後に、芝山さんはこんなことを話してくれました。

「我々は、食のバリアフリーを推進しています。セカイカフェに行くと色んな人がいて、色んな人がハラール、ヴィーガンなど、食の事情を心配せず、自然に食事をしている。そんな空間を作りたいと思っています。そんな場所が増えることで、食の相互理解も深まります。自分が知っている人の中にムスリムやベジタリアン、ヴィーガンの人がいた時、まっさきに思い浮かぶのが「セカイカフェ」であって欲しいし、そんなカフェにしていきたいと思っています。」

本サイトVegewelでも、「食のバリアフリー」を目指して活動をしています。セカイカフェのような飲食店がこれからどんどん増えてくることは、Vegewelにとってもとても嬉しいことです!

世界中のどんな人とも一緒に食事ができるせかいカフェ。ムスリム、ヴィーガンではない人も、是非一度食べに行って、食の理解を深めてみては?

きっと想像しているよりもハードルは低いはず。なぜなら、食の制限があっても、美味しいものは食べられるから!

美味しいものを食べたいのは、誰でも同じなのです。

※記事の内容は取材時点のものであり、変更される可能性があります。来店時には、あらかじめお店にお問い合わせいただくことをお勧めします。

≪前編≫ビーガンもハラールも!食のバリアフリーを目指す、セカイカフェ

≪中編≫IT企業がハラール・ベジタリアンカフェを運営!セカイカフェ

店舗情報

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AYA OKUDA

AYA OKUDA

フードコーディネーター
食育インストラクター
食空間コーディネーター
フードライター
食の美味しさ、楽しさ、大切さを発信すべく、地道に活動、勉強中。
得意分野は、日本の伝統行事食、食の日本史・世界史、テーブルコーディネート。
好きな分野は、カレー、ビール。