ヘルシーな知識

日本の春やお祝い事を彩る。桜の花の漬物「桜漬け」

桜漬けは、桜の花の「がく」を取り除いた部分を塩と梅酢で漬けこんだ、日本独特の漬物です。神奈川県秦野市は、江戸時代末期から桜漬けの生産を始めており、国内の生産シェアはなんと約8割!

ちなみに、お花見で良くみられる桜の種類は「ソメイヨシノ」ですが、桜漬けは、花びらが多い「八重桜」という種類を使っています。

桜漬けの作り方


桜漬けを作るのに必要なのは、桜の花、塩、梅酢のみ。家に桜の木があったり、お花見できれいな桜の花が落ちているのを見つけたり、桜の花が手に入れば誰でも作ることができます。

まず、桜の花は水でよく洗い、キッチンペーパーなどでしっかりと水分や汚れを取り除きます。このとき、歯ざわりがあまりよくない「がく」の部分は全て取ってしまいましょう。

次に、タッパーなどの漬物を漬けられる容器に、桜の花と塩をサンドイッチ状に交互に入れていきます。交互に入れ終わったら、上から梅酢を回しかけ、水分を出すために上から重石をかけて、密閉して数日置いておきます。

数日後、水分を絞り、ザルなどに広げて陰干しをします。風通しの良いところで半日ほど行いましょう。これで桜漬けの完成です!

ちなみに、桜の葉や花を塩漬けにすると、「クマリン」という香り成分が生成されます。桜の葉を巻いた桜餅の独特の良い香りは、このクマリンによるもの。

クマリンには、抗菌作用は抗酸化作用など、身体に嬉しい作用がある反面、摂りすぎると肝臓や腎臓に有害になる場合があります。一度に大量に摂取するのは控えた方が良いでしょう。

桜漬けを使った食べ物、飲み物

桜漬けを料理に使うと、春の雰囲気がプラスされ、一気に食卓が華やぎますね。おめでたい席でも重宝される桜漬けを使った料理は、日本ならではの季節の表現とも言えるでしょう。ここでは桜漬けを使った主な料理を見ていきましょう。

桜湯


桜漬けを湯飲みにいれ、お湯を注ぐ「桜湯」。結婚式などのお祝いの場でよくふるまわれるので、日本人にはなじみ深いかもしれません。「茶を濁す(その場を取り繕う、ごまかす)」ことが忌み嫌われる祝いの席では、お茶の代わりに桜湯を飲むことが多いんですね。

丸まった桜の花が、お湯をそそがれることでふわっと花開く桜湯は、何とも情緒があるもの。この「花開く」様子が縁起が良い、とも言われています。心を静めて、ゆっくりといただきたいものです。

ちなみに、桜湯の他に、桜漬けを使ったお吸い物も、彩り良くおすすめです。

桜おにぎり

桜漬けを具にしたおにぎりです。ご飯に混ぜ込んで握っても良いですし、白ごまなどを混ぜて握ったご飯の上に、アクセントとして桜漬けを乗せても可愛いですね。ご飯に混ぜ込む場合は、桜漬け自体が塩漬けになっているので、味付けは特に必要ありません。

桜あんぱん

日本人が大好きなパン、「あんぱん」。あんぱんの中央に、ピンクの桜漬けがちょん、と乗っかっているのを見たことがある方も多いのではないでしょうか?実はこれも「桜漬け」。季節に合わせて中のあんを桜あんにすると、寄り一層桜の風味を楽しめますね。

桜餅


桜餅というと、桜の葉の塩漬けで巻かれているものが有名かもしれませんが、桜の塩漬けを乗せてもアクセントになり可愛いですね。

ちなみに桜餅に桜の葉の塩漬けが巻かれているのは、香りづけと乾燥防止のためなんだとか。餅と一緒に食べる、食べないは人により意見が分かれるところですよね。

日本における特別な花、「桜」


桜の木は世界中に広く見られるものの、ここまで桜を特別な花として見ているのは、日本だけかもしれません。

日本において、「花」と言えば、中国のに影響が強かった奈良時代までは「梅」を指していたと言われています。しかし、その後平安時代になり、日本独特の文化=国風文化が発達していくに連れ、日本においては「花」というと「桜」を指すようになっていきます。

ちなみに、日本独特の文化と言っても過言ではない「花見」は、かなり古くから行われていたようで、平安時代の天皇「嵯峨天皇」も桜を愛で、花見を行っていたという記録が残っているようです。

昔から、日本人にとってなくてはならない花だった「桜」。桜の花を見て新しい季節を感じる心は、もはや日本人のDNAにまで深く刻まれているのかもしれませんね!


まだまだ寒い日も多いですが、少しずつ春の空気を感じるこの時期。桜が咲くのももうすぐです。日本では、桜が咲く時期には、ほとんどのテレビ局で「桜前線」という、日本全国の桜の開花時期を予測した地図を紹介していきますが、これも桜が日本人にとても愛されている証拠。

桜の下でお酒を飲んで、美味しいものを食べて。お花見できる季節はすぐそこです!

今年は是非「桜漬け」を使って、お花見料理を作ってみてはいかがでしょうか?

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奥田彩(Aya Okuda)

奥田彩(Aya Okuda)

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フードコーディネーター
食育インストラクター
食空間コーディネーター
フードライター
食の美味しさ、楽しさ、大切さを発信すべく、地道に活動、勉強中。

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